制作楽屋話  天然との遭遇

天然のうなぎは 一匹一匹

色も大きさも違います。

育った環境も

捕獲された年齢も違うからです。

考えてみれば

当たり前のことですが


養殖うなぎのイメージ

(同じようなうなぎが

どっさりいる)

が、強いので

桶の中を覗いてびっくり

したのでした。

 

そう、私がいるのは

三方原のうなぎ料亭

「うな○」さん。

お昼の休憩時間におじゃまして

取材させてもらったのです。

 

前回の ウナ介の壮絶な死を

受け、腹をくくった私は

天然うなぎを見るべく

行動を起こしました。

うなぎ料亭のホームページを見て、

うなぎそのものを紹介し、

ページの作りも凝ったものを

探し出しました。

 

ここなら、ビジュアルデザイン活動に

理解がありそうだ。

 

(当時は うなぎの減少が

言われ始めた矢先の頃で

まだ天然うなぎを扱う店が

普通にあったのです。

ぎりぎりセーフでした。)

 

冒頭にも書きましたが、

私の腕くらいの太さのものから

親指くらいのものまで、

色は黒に近い深緑や茶系、

なかにはプラスチックみたいな

発色の鮮やかなグリーンも

います。

 

こいつらが てんでに

喋りだしたら賑やかだろうな、と

思いついたのが 絵本の

うなぎ達のシーン。

セリフすべてに違うフォント(活字体)

をあててみました。

 

うなぎ達は声もそれぞれ

個性があるはずだ。

 

おそるおそる出版社の編集さんに

電話します。

もし、あっさりと

「できないです」

とか 言われたらどうしよう。

(編集さんが納得しないと

その先のデザイナーさんまで

話が届かないしな。)

 

フォントというのは

びっくりするぐらい種類があって

いくつかのフォントが

セットになっているのの

使用権を買うらしいです。

今、出版社が使用可能な

フォントがどれでどれだけあるのか

さっぱりだ。

 

普通に誰でも使えるもので

変化を出すとすると

どこのパソコンにも入ってる

明朝体やゴシック体

角ゴシックに丸ゴシック

筆文字系・・・

いや そんな、沢山セリフもないけど

あと一つ

なんかないか、あと一つ・・・

 

編集「斜体にしたら どうですか?」

 

決まった!

編集さん、面白がってくれました。

さくさく進みました。

ノリノリでした。

 

これも、ウナ介のお導きでしょうか・

 

 

 

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