制作楽屋話  ウナ介よ ②

小学生のとき、生き物係でした。

金魚の水槽の掃除が大変でした。

あれはガラスの水槽だったからだ、

プラスチックの水槽なら

軽いし割れないし 楽だろう。


ペットショップで

カブトムシ飼育用のアクリケースを

調達して  さて

ここにナニを入れるかといいますと

うなぎです。

 

前回に続き、うなぎとの出会いを

追い求める私に 再びの

ビッグチャンス!

湖西市の海湖館で

「夏休みお子様イベント!

うなぎつかみどり大会!!」

が、催されるというのです。

・・・お子様限定か?

電話で問い合わせると

事情をくんでくれ

参加できることになりました。

しかもこの時の電話窓口の方、

うなぎ飼育の経験者!

(浜松に住むものなら みな、

一度はうなぎを飼いたいと

思うものですが 実際飼う

人はそんなにいないと

思われる。)

詳しくお話してくださり、

すっかり影響を受けたのです。

 

当日 海湖館に乗り込むと、

子供たちで大賑わい。

海水のプール

(水深足首くらい)

には うなぎや他の魚たちが

放ってあります。

大人サイズ食べごろうなぎで、

捕まえるとその場で

蒲焼か白焼きにして

食べさせてくれます。

売店では あおさやあさりの味噌汁も

売ってますよ。

浜名湖はうなぎだけじゃない、

のりもカキもドーマンも(・・・以下略)

あるんだぜ!

 

イベントスタッフしていた漁師さん

に、お話を伺うと

海の天気は 波の音以外にも

空の色や雲の状態など総合して

判断するそうです。

プロフェッショナルな漁師のお兄さん、

金髪でノリ軽そうとか思って失礼しました。

 

さて、私はうなぎを食べずに

大事に生きたまま持って帰ります。

名前は「ウナ介」にしましょう。

 

ビニール袋に入れて持つと

なんだか袋から気配を感じる。

生き物の存在感というのは強いものですね。

ぬくもりが伝わってきます。

(うなぎは変温動物なのですが)

昔、犬を飼っていた感覚が

甦ってくるようです。

今日からうちの子だよ、ウナ介。

 

道中、大きなビニールを

不審に思われながら(?)

家に帰り、例のアクリケースへ。

ちょっと小さくて

ウナ介は体をUの字にして入りました。

これからうなぎの居る生活が

始まる。 ワクワクです。

 

一息ついてスイカなど食べていると

今まで静かだったウナ介が

動き出しました。

どんどん動きは激しくなっていき、

水槽の中で伸び上がったり

背泳ぎしたり、暴れまわっています。

 

あれ?  何かおかしくないか?

 

これ 苦しいんじゃないか?

 

でも、うなぎは強い生き物と聞くし、

体が濡れていれば

一週間くらいは

陸上で生き延びるらしいし。

 

・・・ウナ介はガクガク震えだし、

体の色が真っ青になりました。

本当にコバルトブルーだな、と

思ったのを覚えています。

そして バッと伸び上がり

バタッと落ちると

そのまま動かなくなりました。

そのまま二度と 動きませんでした。

 

家に迎えて 一時間程度の

出来事でした。

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