制作楽屋話  言うほど描き分けられてないけど・・・つるぎ。

八百万の神と言いますが、

オオクニヌシには

八十人の兄がいます。

(やそがみといいます。)

八十とは

「たくさん」

という意味で、

 

厳密に八十人、という

わけではなく、

もっと沢山いたかも

しれませんし、

八十人よりは

少なかったかもしれません。

 

ああ、よかった。

「因幡の白うさぎ」で

八十人も描いてたら、

A5判画面から

はみ出るぞ。

 

兄神の設定は

十二人作りました。

描き分けのために

頭の形をデフォルメ

したり、

 

目立たないところ

ですが、

所持品、アクセサリーも

変えてあります。

何人かは、勾玉などを

身に着けていますよ。

そして・・・本日のお題、

「剣」です。

(今までのは、長い前振り

です。)

兄神のうち さらに何人かは、

剣を身に着けているのです。

剣・・・さらっと書きましたが

結構大変でした。

 

そもそも 神様が持つ剣って・・・?

神話の時代、どんな剣を

持ってたら、説得力あるだろう・・・

 

な、なんとかしなければ。

まずは 剣と刀の違いから。

刀は「かたいっぽう」の

かた の通り

片刃です。

剣は「もろはのつるぎ」と

言う通り両刃です。

 

剣は両手持ちです。

 

えーー・・・一般に

刀剣というと、

時代劇で見るような

腰に差した日本刀を

思い浮かべますね。

あれは 打ち刀とも

呼ばれ、戦国時代に

広まったものらしいです。

その前の源平合戦あたりだと

太刀が主流です。

太刀も片刃です。

馬にまたがったまま

使いやすいように

鞘を帯に下げて

刃が下を向くように

おさめます。

片手で手綱を持ち、

片手で太刀を抜いたとき、

刃が自分のほうを向かない

ようにですね。

 

太刀は、馬に乗るような

身分の高い人が持つもの

だったようです。

それが 戦国時代、

数を頼みの白兵戦に

なってくると、

雑兵たちも

刀を持って戦うように

なるわけですね。

自分の足で立って

扱うのによい刀、

これが打ち刀です。

 

ではでは もっと前は・・・?

ここでやっと剣が出てきます。

両刃で直刀、両手持ちです。

(たとえば、聖徳太子の像

に描かれているのが

そうだと思われます。)

 

剣(つるぎと読んでね)は、

刀が広まると 廃れていって

しまったようです。

 

銅鐸なんかと一緒に

銅剣も発掘されてるし、

つるぎにしようかな。

昔っぽい?

 

真っ直ぐ線を引いて
(直刀)

持ち手を長めに
(両手持ち)

鞘を帯にひもで下げて
(太刀と同じ)

 

・・・ただの個体識別の

ための小道具でしたが、

調べてみると奥深く

なかなかおもしろかったです。

でも・・・絵が全体的に

シンプルなデザインのため、

伝わりにくいような。

せめて鍔(つば)部分をもう少し

小さくしたら

持ち手(柄)が長く見えたな・・・

反省。

 

次はもっと うまく描きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“制作楽屋話  言うほど描き分けられてないけど・・・つるぎ。” への1件の返信

  1.  ≪…「もろはのつるぎ」…≫は、『自然比矩形』の中のシナプス付き剣で、数の言葉ヒフミヨ(1234)を紡ぎ出している・・・
     この物語の風景は、2冊の絵本で・・・
     すうがくでせかいをみるの
     もろはのつるぎ (有田川町ウエブライブラリー) 

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